キクタニミュージック株式会社のブログ

キクタニミュージック株式会社で働くスタッフが日々のことや商品のこと、楽器や音楽のことをだらだらと綴るブログです。

秋の夜長と怪物

日に日に暑くなってます。

秋を飛ばして冬!かと思いきや、冬を飛ばして夏なんですかね・・・?

そんな中でも昼が短く、夜が長くなってはきてますね。17時半にはもう十分暗いなあと思います。

 

昔おばあちゃんから言われたことですが、

「夜は遠くの音が聞こえやすくなるから、静かにしなさいね」

当時は「みんな寝ているから迷惑にならないようにとかだろうなぁ」と思っていました。

 

もちろん、その側面もあるのですが、実は!音響的に事実なんです。

音は暖かい方が早く進むという特性があります。

昼間は日射により地表が暖められ、地表近くの音が速くなります。
日中の音は地表付近だと温度が高いので音も速くなり、
地表を離れるに従って温度が低くなるので遅くなります。
すると温度が低い上空に曲げられてしまいます。
遅い方が速い方に付いていけなくなるので、遅い方に曲がります。

 

(ぴんと来ない方は遅い=止まっている
        速い=動いている
と考えて、それが一枚の紙や一本の柔らかい棒の上下で起きてると考えてみてください。

動いている方がどんどん伸びるので、止まっている方にグニっと曲がりますね。)

 

上空に曲げられてしまい地上には届きにくいのです。

これとは反対に

夜は近年よく聞くようになった「放射冷却」がおきます。

これは、地表の暖気が上空へ移動してしまうこと(細かくは違いますが、便宜上こちらで。)です。

つまり昼間と寒暖差が逆転するので、音は下に曲げられます。

 

下に曲がるとなぜ遠くまで届くのか。

昔は山を挟んで反対側という村の関係性が多かったですね。
音が下に曲げられると、「山向こうの音がこっちまで聞こえた!」となり、

遠くの音が聞こえる。

 

となったと考えられます。

 

さて、この音の速さが変わる事実。

実は楽器用のケーブルでも起きています。

気温や、温度ではなく、実は同一のケーブルの中で、音程によって進む速さと進む場所が違うことがわかっています。

 

高音は早く、そしてケーブルの外周寄りを進む。

低音は遅く、そしてケーブルの中心寄りを進む。

 

さらに、太いケーブルの方が早く、細いケーブルの方が遅く進みます。

 

つまり、普通に組まれたケーブルでは、高音の方が早く耳やアンプに到達することになります。

 

これを解消するにはどうしたら良いか。それを考えた人がいます。

当時アメリカ合衆国カリフォルニア州サウス・サンフランシスコに住んでいた

ノエル・リー氏です。

 

誰やねん。どこかはわかったけど誰やねん。

「MONSTER CABLE」の創設者です。

 

あ。知ってました?

じゃあどうやってこの速度差を調節するのか。

ノエルリー氏は考えました。

そして閃いたのが、

「外側を進む高音に遠回りをさせよう。」

この図はMONSTER ACOUSTICの構造をCGで表したものです。

 

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低音伝導線に比べ、中高音伝道線は非常に細くなっているのがわかるかと思います。

 しかもこれを螺旋状に巻いてあります。

遅い低音は広くて通りやすい道を、最短距離で。

速い高音は狭くて通りにくい道をより長く通す。

 

これでゴール時点で同時にゴールするようにしてあります。

 

つまり!空気中を通ってくるのと同じように聞こえるのです!

 

ゴイゴイスーですよね!ノエルリーさんにスーを差し上げたいですよね!

 

 

もっと詳しい内容はMONSTERのページに掲載しております。

是非ご覧くださいませ!

www.kikutani.co.jp